スワングループ たばこ対策先進地信州視察旅行

保険予防課および経営戦略局政策促進チームとの面談レポート

制作:2006.3.23
訂正:2006.3.29

2006年1月23日 月曜日 雪

長野県庁http://www.pref.nagano.jp/

保健予防課訪問 4階特別室に通される

大雪対策で田中康夫知事に表敬訪問は不可
代わりに3月17日に収録したビデオメッセージを受け取る

Q1.「おいしい空気のお店」事業を始められた経緯

Q2.「おいしい空気のお店」認定の具体的な認定作業

Q3.今後のタバコ対策事業の方向性
(スワングループでは、未成年者向け喫煙防止教育、受動喫煙被害対策、卒煙・断煙希望者の支援を3つの柱にしていま す)

 

長野県視察旅行レポート(スワングループ 富山県支部長 岩崎 博忠)

《Q1.「おいしい空気のお店」事業を始められた経緯》

 2003年5月の健康増進法の施行がそもそものきっかけであった。その後、同年9月9日に部長会議で県庁内の建物内禁煙が決まり、即日実行された。それでも受動喫煙は完全には防げないのでどうするか検討した。
 保健予防課だけではなく全庁的な取り組みを行っていくべきだとの事から、2003年9月30日に政策全般を担当している部署(長野県経営戦略局政策促進チーム)、保健予防課が中心となり、その他いくつかの部局等を巻き込んで、「たばこ検討チーム」という対策のプロジェクトチームを組織した。それぞれの専門知識を生かして、行動を起こしていることが大きなポイントだ。そして、さらに組織を強化していっていることが凄い。もちろん知事の強い意向はあったと思うが、それも長野県民の支持があってこそなのだと思う。
 長野県内飲食店の受動喫煙防止対策状況を調べたところ、禁煙のお店が13.2%完全分煙が4.2%となっていた。これは2004年5月の調査だという。同年1月に中田・大和らが行った全国の調査18.4%(有効な対策を取っているお店)とはそう大差はない。県勢世論調査を2005年3月(平成16年度)に行っている。その中で49.0%が飲食店を禁煙にしてほしい場所に要望していた。その他、メール等のご意見も多数寄せられたそうだ。長野県としても“お店の中にタバコの煙が流れていないということも、お客様へのおもてなしの一つ”と考えた。そうして「おいしい空気のお店事業」が始められたという。

<岩崎意見>自分が生活している富山県での取り組みはどうかというと、「健康づくり協力店」を実施していた。これは、以下のいずれかを実施しているお店をWebサイトで紹介しているものだ。
(1)栄養成分表示をしているお店
(2)「元気メニュー」(*野菜が多いメニューや塩分ひかえめのメニューなど健康に配慮したメニューをいいます)を提供しているお店
(3)禁煙・分煙を推進しているお店のお店←※誤りを訂正さえなされていない!

ところが、分煙されていればOKという姿勢である。すなわち認定には禁煙である必要が無いのだ。健康増進法の趣旨を理解しているのだろうか?
どうやらタバコを吸えることも“おもてなし”と考えているようで長野県とは雲泥の差があり、富山県行政の限界を感じた。ちなみに、「健康づくり協力店」Webサイトは素人には容易に見つけられない。すなわちあまり公にはしたくないという意図を感じる。
http://www.pref.toyama.jp/sections/1205/diabetes/tony_f08.html

 

《Q2.「おいしい空気のお店」認定の具体的な認定作業》

ポイントは3つあるという。

・店舗内において終日禁煙を行っている

・入り口等からお店の中にタバコ煙やにおいが流入しない

・店舗内が禁煙であることの表示をしている

 これら3つの条件をクリアしたものが「おいしい空気のお店」として認定している。認定されたお店には認定証、シール、リーフレット50部、等が提供される。さらに、希望するお店は県のホームページで公開され、PRができる。
 実際に担当者を店に向かわせて、確認を取っているのは驚いた。この確認作業も富山では行っていないことだからである。これにはただただ感心させられた。
 イメージキャラクターにオハジョナという愛称のかわいいマスコットを起用し、明るく楽しいイメージを与えている点がグッド。もともとは、移動図書館のマークだったそうだ。
 禁煙セールスマン事業は、県レベルでここまで徹底して取り組む事ができるのはすばらしいの一言だ。長野での取り組みはかなり成功を収めているので、近隣の県への波及を期待している。とりわけ、富山県では公立学校(小・中・高)の建物内禁煙や、行政が管理する施設はその施設の管理者に委ねられているのが現状だ。大規模SCや市の体育館、室内プール等では実質野放し状態のため、子供をタバコから守るという意識は広まっていない。

 長野県では施設の禁煙化に関しては正しい方向へ進んでいるので、この事業を継続していくことで着実に登録店舗も増えることと思う。お店の紹介のWebサイトでは、お店の場所が示された地図へのリンクされており、たいへん便利である。しかし、禁煙化された日付と認定の日付が明記しておらず、長年禁煙を貫いてきたお店に対する不公平感があることは確かだろう。

 スワングループでは、2005年秋からタバコの問題に理解のあるお店へ、一軒一軒廻り、Webサイト上で紹介する「おいしい空気のお店」事業を始めている。
 あとは、現在広まってきている、完全禁煙・分煙グルメ情報を紹介するWebサイトと連携していくことも効果的ではないだろうか?また、ネット初心者や観光客が容易に利用できるように、携帯電話でも閲覧可能にしたり観光案内図に載せることもできればベストと思う。

<岩崎意見>例『禁煙スタイル』
http://www.kinen-style.com/area/20-nagano/

 受動喫煙は単に気分を慨し迷惑するだけではなく、現実に健康を害されるという実害を伴うのだという事を訴えていかなければならない。話の中でもやっぱり『周りの人への迷惑』というのが出てきたが本来は『危害』『キケン』であるとすべきだっただろう。

■「吸う権利!」と言われたら・・・

吸う権利とか、マナーとか?
そうそう。「自分はやめるつもりはない。吸う権利のことも考えて欲しい」と。本当はね。吸う自由はあっても、権利ではない。そして、自由は、公共の福祉の前には、制限されることもアル。
これで、この議論は終わりなのだ。
【参考文献】 タバコ問題をめぐる市民活動 中久木一乗 月刊保団連 2004年 4月号 25〜30頁  一般市民が抱きやすい、いろいろな誤解や、典型的な反論について、どう解きほぐしていくか、端的にまとめてある。中久木先生は、リセット禁煙研究会のメンバーだ。・・・ 

 

《Q3.今後のタバコ対策事業の方向性》

 未成年者喫煙防止の取り組みについて長野県ではどのような取り組みを行っているのだろうか?対費用効果からいえば、10年後、20年後を考えると教育にお金を使ったほうが得だと自分たちは考えている。
 長野県では、若い世代にタバコを吸わせないための取り組みを保健所を中心に学校保健(養護の先生など)と連携して、地道に行っている。中学生、高校生向けのリーフレットを作成して全員に配布されている。ある保健所では、地域ぐるみで取り組むところもあるそうだ。また、小学4年生のこども記者体験として県庁見学をした際に、タバコについて学んだそうである。これならば吸い始める子供たちも少ないだろう。今の時代、わが子の喫煙を喜ぶ親はいないだろう。子供をきっかけに親の認識が変わってくることに期待したい。
 だが残念ながらこれでもまだ十分とはいえない。タバコが身体に有害であることを知っていても、喫煙を開始してしまう生徒がいるのだ。このあたりの問題点を克服するのが長い間、課題となっていた。
 若者たちは一般に「好奇心・興味本位」で喫煙を開始すると思われているが、詳しく見ると、メリットがあるという期待をもって開始していることに注目したい。喫煙行為にメリットがあることは実際には真っ赤なウソなのだ。ウソの情報が流されていることが、若者を油断させ、ニコチン依存へと導いていることを教えなくてはならないだろう。

 卒煙支援事業として「笑顔で卒煙クリニック」や県職員の卒煙支援をされているが十分な成果を挙げているのだろうか?

 長野県職員の数は14402人そのうち喫煙者が2567人

*対策前 当初タバコを吸っていたのは県職員の20%前後

*対策後 700人がやめた。(ニコチン依存が治った)現在タバコを吸っているのは県職員の17〜18%くらい。パートナーのタバコ使用が無くなったとお礼のメールも届いている。

<関連資料> ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
○成人喫煙率、厚生労働省HP“たばこと健康”から(JT全国喫煙者率調査日本専売公社、日本たばこ産業株式会社による調査)○

 たばこ産業の「平成17年全国たばこ喫煙者率調査」によると、成人男性の平均喫煙率は45.8%でした。これは、昭和40年以降のピーク時(1966年 昭和41年)の 83.7%と比較すると、39年間で約45%減少したことになります。年代別にみると、急激な喫煙率の減少傾向が見られる60歳以上は31.4%で、ピーク時より約60%も減少しました。また、平成17年の喫煙率が一番高い年代は30歳代で54.6%でした。
 成人男性の喫煙率は、この14年間、減少し続けていますが、諸外国と比べると、未だ高い状況にあります。
 これに対し、成人女性の平均喫煙率は13.8%であり、この40年間、14%前後で推移しています。年代別にみると、高齢者は減少傾向ですが、
 若者は増加傾向にあり、現在の順序は、40年前と逆になっています。2005年(平成17年)の喫煙率が一番高いのは20歳代と30歳代の20.9%、最低は60歳以上の5.5%です。若い女性の喫煙率の増加は、青少年の喫煙と同様に、世界全体が取り組まなくてはならない課題です。
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<岩崎意見> 今は、典型的、というか主流なのはニコチン代替による禁煙指導である。たしかに、ニコチン置換薬を処方してもらって初めのうちは効果があるのだけれど再び喫煙してしまい、挫折してしまうケースがほとんどだからだ。卒煙において現状では正直かなり難航していて、苦労されているところだと感じた。

そこで、自分は“リセット禁煙”をご存知かどうか聞いてみた。すると、知らないというので、南山堂『治療』2005年6月号を紹介した。この本には、「特集喫煙とタバコの疑問に答える」と題し、タバコ対策者のための最新版の指南書なのだ。タバコ問題に熱心に取り組む医師たちが知恵を絞って書いたものである。指導者向けの内容で中身が濃いものの、大変わかりやすく解説してあるので一般人でも理解できる部分も多い良書である。
 これまでの「我慢の工夫」を指導するだけでは心の依存には無力なのだ。そのあたりの弱点を克服したものが“リセット禁煙”なので、一度拝見してほしいと伝えた。弱点を見つけ出して、克服していくことがタバコ対策に求められる。とりわけ効果の期待できるものは積極的に取り入れていってほしい。タバコをやめる方法は人それぞれであるが、より効果的な手段を探っていくのは正しい方向に進むために必要だと思われる。

◇リセット禁煙とは:「子供のための禁煙外来」、大手予備校での「禁煙で合格率アップ」の取組などを通じて、磯村 毅医師が開発した新メソッド。気づきの連鎖反応を起こすことで、吸いたい気持ちを消失させる。数日間という短期間に、禁煙を開始でき、禁断症状が軽いことが特徴。ストレスがあっても、意志が弱くても挑戦の価値あり。「禁煙で合格率アップ゚」として、新聞・テレビでも取上げられた。

※従来の、行動療法やニコチンガム・パッチを用いた、ニコチン置換療法の問題点を、克服すべく、開発され、特に、これまで治療が困難とされてきた、健康問題に関心を持ちづらく、心理的依存に陥りやすい、若年者に対しての効果が期待されている。既に100以上の医療・教育機関で実践中。メーリングリストもあり、実に多彩な参加者が活動の成果を報告している。

※従来の、行動療法やニコチンガム・パッチを用いた、ニコチン置換療法の問題点
これまでの「我慢の工夫」を指導するだけでは心の依存には無力なのだ。そのあたりの弱点を克服したものが“リセット禁煙”なのである。
残念なんだけれど欧米ではすでにニコチンパッチ、ニコチンガム等のいわゆるニコチン代替療法は見直しが進んでいる。現在、うつ病の薬が効果があることが分かっていて、それに治療方針がシフトしているそうだ。また、製薬会社は急ピッチでさらに有効な次世代禁煙補助薬の開発をしているらしい。磯村毅医師は、今年はこの方針を貫いていくことを決意し、2006年1月12日に出演された関東のラジオ番組の中で主張されたばかりだ。

■ ご担当者の方へ

依存症の的確な治療は専門家の間でも、麻薬・タバコを問わず、必ずしも確立しておらず、喫煙・薬物使用の若年化が進行しており、「リセット禁煙」に期待が集まっています。
特に、早急な対策が望まれるにもかかわらず、矯正施設での積極的な喫煙対策は全国的にも珍しく、注目されます。

■ 取材の連絡は リセット禁煙研究会名古屋事務所 
磯村毅(電話 052-671-7339)まで。 Mail clean@mbj.nifty.com http://homepage3.nifty.com/hokenshitsu/

 

事務局長:マイク・ヨコハマ
npo@mike.co.jp
Fax & Tel:0776-34-2766

 

 

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